今までは確証もない単なる感情論だと思っていたが、最近になってそれは事実なのではないか、と考えるようになった
主に、若者に対して、老人が言う
昔の人に比べて今の人は忍耐がない。と言ったニュアンスで使われるこの言葉だ
ただ、これは当たり前のことだが、人間が触れる楽しさの強さは時代とともに大きくなっている
ゲームだって、昔の人は現代のフリーゲームにも満たないようなゲームに熱中していた
あらゆる面で人間は発達し、それに応じて楽しさは肥大化していた
ただ、ここで重要なのが、楽しさと苦しさは互いに影響し合い、密接に関係しているということだ
肥大化する楽しさを連続的に得ていた人がそれを遮断された時、苦しみを覚えるし、同じ楽しさを連続して得ている人はそれに慣れて何も感じなくなる
そして、楽しさが大きくなれば些細なことでも苦しいと感じるようになる
先述した通り、現代人は過度な楽しさに囲まれて生活している
だから、些細なことでも苦しいと感じるようになる
その苦しみを軽減するためにも技術は発達してきた
蛇口をひねればきれいな水が出てくるようになったし、火を使わなくても食べ物を暖められるようになった
人間は技術の発達によって楽しさを肥大化させるのと同時に、苦しさを軽減させてきた
それだけ聞くと人間はものすごく幸せに近づいているようにも思える
ただ、実際は違う
なぜなら、楽しさも苦しさもすべて相対値だからだ
感情には慣れがあり、水準が上がってしまうと求めるものも上がってしまうからだ
そして、”最近の若い者は”に対する答え、その要因だが、
“楽しみの肥大化速度が苦しみの軽減速度を上回っているから”
ではないだろうか
簡潔に言うと、楽しいものがあふれたことにより怠けるようになってしまった
と言うことだ
もちろん、そこまでのメカニズムを考えた結果として”最近の若い者は”という文句を言う老人はないだろう
深く考えずに、昔の人と比べて若者は怠けているように見えたから、その事実を口にしているだけなのかもしれない
ただ、現代人が忍耐に欠けるのは単なる感情論ではなく、ある程度の根拠のある事実なのだとここでわかった
若者は老人のその言葉に対し、単に妬みだとか嫌味だとかで片づけてしまってはいけないようにも思える
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