とある映画を見た、その感想

Fukushima 50という映画を見た、

ぜひ一度見てほしい映画だ。

僕は普段。というか過去の作品すべてにおいて、批判することには責任が伴うと思っているから批判しない

身内の会話程度ならまだしも、不特定多数の人が見る可能性のある場での批判はしなかった

作品すべてに作った人々がいて、そしてそれは芸術作品だ

ゆえに作品の批判は個性を否定する事に繋がるからからあまり批判したくないし、しようとも思わない人間だ

ただ、今回、おそらく生まれて初めて、作品を明確に批判する

そうせざるを得ないくらいにひどい作品だった

さすがにこの作品は日本人として、許せない

・この映画は脚色されている

僕は途中から本気で、フィクション映画なのだと勘違いしてしまった。

多少の脚色なら許されるが、これはやりすぎだ。

ノンフィクション映画と呼べないほどに色を付けている気がする

・日本の政府の無能さを訴えたいだけにしか思えない

それを伝えたいのかもしれないが、そのための題材として災害を使うのは無神経だと思う

自衛隊よりも米軍、日本政府よりも米国を頼もしく描く構成にも疑問しかなかった

日本が嫌いなのか?

だったらこの映画を作る資格はないし、そう感じさせてしまうことを避けられていないのであればこれは単なる監督の能力不足だと思う

・カメラワーク、カットの作り方も惜しい

例えば昼食をとるシーン。

変にテンションが変わったのもおかしかったし、そのあとに津波の映像を経て体育館での避難民の食事のシーンに入る

そこでなぜ津波のシーンを入れた?

死というものを身近に感じさせて家族への連絡の伏線としたかったのか?

その考えはよいとは思うが、ただ、間に津波のシーンを入れたことで、昼食と昼食。

同じ空の下で頑張る職員と避難民の姿を対比させることができたのに、

別に津波のシーンは昼という場じゃなくてもできることだろう

そういう発想がないというのも惜しいと思う

他にも惜しいカットが何個かあった気がする

これに関しては個人の趣向のためにあまり強くは言えないが、少なくとも僕は、もっと良い見せ方があったのではないか、と思う

・突っ込みどころが多すぎる。リアリティがない

なぜ高濃度に汚染された場所に行った作業員が指令室?にそのまま入ってくる?

なぜあれだけ臭いと言われていたトイレで、何事もなかったかのようにタバコを吸っている?

なぜ総理の報告前に、立派な資料が机に用意されている? しかも広げられずに丸めてある?

いろいろとリアリティを損ねる演出が多かった

監督含め制作陣は映画の世界に入り込めていないんだと思う。

・なぜ普通にしゃべれない?

やたらと叫ぶ。

かと思えばささやき声に代わってうまく聞き取れない

洋画の悪いところをピックアップしたような印象を受けた。

多少の緩急は必要かもしれないが、やりすぎだ。

・その他

他にもたくさんあった気がする、

メモを取りながら見直せばたくさん挙がるだろう

・評価できる点

ただ批判をするだけでは僕の単なる面倒くさい文句になってしまうので、この映画を見てよいと感じた部分を挙げる

まずは、題材にこれを選んだこと自体は評価したい

この作品はひどいものだし、本気でそれを伝えたいのか疑問ではあるが、その着眼点は評価できる

あと、後半は結構良かった。

僕はこの映画の冒頭、この題材にどう落とし前を付けるんだろうかと気になっていた

実際の終わらせ方はネタバレになりそうなので伏せるが、

終わりを彷彿とさせるイベントに、映画を締めくくる言葉を弔辞として言わせる自然さ。

あの演出はよいと思った。

自然をなめていた。という言葉で原子力と津波。2つの自然を写しつつ、桜という自然で締めくくる。という流れもよかったと思う

そして、エンディングで原発の建設途中の映像を流した点もよかった。

あれにより、何も知らない昔の人とこれを知った自分を比べることができる

そこで観客は、映画を見た意味を見出すのではないだろうか

それを誇張するあのエンディングは本当に良かったと思う

そして、最後に昇る太陽

未来への希望、復興への希望を感じさせる演出でなかなか良かった

原子力を彷彿とさせる演出というのは何かメッセージがあるのだろうか

とにかく、後半はなかなかよかったと思う

……とはいっても、こうして記事を書かせてしまうほどに嫌な映画だった

これであの事故を描けたと思っているのか

ノンフィクションならばもっと現実に忠実にするべきだ

フィクションならもっと、要素を絞って復興にカメラを向けるべきだ

婚約相手の話だとか、米軍の偉い人と原発の偉い人が謎につながっているという伏線

事故のことを伝えたいのであれば、ここまで余計なものを交えるという発想は起こらないはずだ

それなのにそういう余計な要素を入れてしまうあたり、この映画の制作人、監督はこの題材を単なるエンタメにしかとらえていないんだと思う

そして、この映画を見て感化されてしまう日本人がいることも、危険だと思った

映画は古くからプロパガンダとして使われてきた

その有用性を改めて、アマプラのレビュー欄を見て実感した

そういう風潮に、映画監督志望として危険と憤りを感じたので、今回はこうして記事を書いてまで批判する

もちろん、こんなのは単なるつまらない出来損ないの意見でしかない

だからこの記事をここまで読んでくれた人にはこの映画をぜひ、中立的な立場で見てほしい

僕が批判しているから悪いというわけではないこともここで断っておく

映画という媒体が芸術である以上、僕ができることは、この映画の視聴を見る人に中立的な立場での視聴を促すということだけだ

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