サマータイムレンダを見た感想

サマータイムレンダ_1
©田中靖規/集英社・サマータイムレンダ製作委員会

めちゃめちゃ面白かった

手術後で安静なので、去年の流行りのアニメを見た

やはり流行っているだけある。ものすごく面白い

僕は基本、2クールのアニメを見ることは少ない人間なのだが、それでも、最初から最後まで安定して楽しめた

デスノートを彷彿とさせるような、中身の詰まった物語だった

それでいて、志倉千代丸っぽさのある、論理的な展開が楽しかった

脚本について

脚本、話関係について、

最初から最後まで安定した内容で、見ていて飽きないとはこのことだろうと思った

最初は身の回りの異変から始まり、徐々に大きくなる

こういう何かと戦う系のアニメは、いかにしてそのスケール感を段階的に開放していくか、そこに話の面白さがあると思う

ソシャゲでもそうだ

ゲーム内通貨がサービス開始数年経つと、インフレを起こす

バトル系のアニメも同じで、何かと戦う場合、その強さを段階的にアップしていかないといけない

その点に関して、サマータイムレンダはその段階の踏み方が理想的だ

最初は身の回りの小さなところから始まり、最初の結末の披露。

それでも大きなものだったが、それを上回る。宇宙スケールでの新事実

そして最後には、さらにそれをも上回る。もはや概念というフィールドでのバトル。

次はもうないだろうと思わせておいて、また次がある

そういった、スケール間の開放タイミングが2クール内でバランスよく配置されていた

それによってこの、安定した面白さを実現しているのではないだろうか。

というような具合に完成度の高い脚本だが、一つだけ気になった点があった

いや、気になるというか気づいただけで、別にアニメを楽しめなくなるほどのことではないが、今回は勉強の意味も兼ねて文章として具体化してみる

それは、今起こっていることを登場人物がセリフで解説してしまっているということだ

もちろん、それが必要だというのもわかる

死に戻り系はやはり、事実の上下関係が話の根幹をなすため、その上下関係とそれによる効果を把握しないと、物語に置いてかれてしまう

僕も、シュタゲの頃はついていけず、不完全燃焼な感じで見てしまった

僕は今回、この話についてこれた

ただ、この2クールのアニメを最初から最後まで、仕事のことも忘れてみっちり見ることができるのは、手術後でやることがない人くらいだろう

話の流れに視聴者がついてこれなくなってしまっては、脚本の魅力を享受できないので、それを解説する必要があったのかもしれない

ただ、その解説が少し多すぎた気もした

もっと、なんでこうなるの? くらいの疑問を視聴者に抱かせる場面があってもよかったのでは

極論。起こっていることをすべて説明してしまうアニメは、企画書のプレゼン資料になってしまう

ゲームは制限があるからこそ面白くなるものだが、アニメにおいても。わからない部分があって初めて面白くなるものでは?

その点、今回のアニメは少しだけ説明しすぎていた

難しいお話なので、ついてこれないということを避けるために不可避なことかもしれない

ただ、であれば、キャラに話させるだけではなく、絵で伝える。もしくは脚本を工夫し、単純明快にする

ということが必要な気がした

シュタゲの時もそうだったが、脚本が矛盾していないと伝えるためだけが目的のセリフも含まれていた

それは、矛盾していないということを伝える効果はあるかもしれないが、ただ、その情報は物語進行上必要のないものだ

矛盾していないのは素晴らしいことだが、それにわざわざ触れる必要があったのか疑問に思った

というのが、今回の物語関係で気になったことだが、総じていうと、最高の出来だ

上で書いたのは、この最高の話があった上で、さらに高みに到達するため、さらに多くの人に見てもらえる作品にするために。僕だったらこうするというだけのことであって、それは正解ではない

完成度としてはものすごく高かった。

ED1について

2クール作品のため、エンディングが二つある

そのうちの最初のほうのエンディングについて、思うところがあるので書き記す

僕はエンディングはほとんど飛ばす主義なのであまり深くは見ていないが、ただ、それでも印象に残っていたのが、島を船から撮影した実写の映像だ

EDで伝えるのはノスタルジーが良い

船から撮影した実写の映像を白黒に加工し、曲を流す

白黒に加工してノスタルジーを誘っているのはその時点で素晴らしいのだが、それに加え、この、船から撮影した島。というモチーフがこの上なくすごかった

僕もたぶんそうする。

この作品は島で起こる出来事を描いた作品なので、島が登場するのは割と当たり前だ

ただ、それを、島の写真ではなく、島を周囲から撮った映像。というのがすごかった

なぜならその視点は視聴者と同じ視点だからだ

島という閉鎖空間は海によって隔たれている

そしてこのアニメは、その閉鎖空間を画面越しに観測する作品だ

つまり、島という閉鎖空間を俯瞰している

アニメを見る僕らとアニメの中の島の物語。

この僕らとアニメの関係性はそっくりそのまま、船上と島との関係性と一致する

その一致がすごく良いと思った

ラベルは違えど、本質的には同じ意味の映像をエンディングにしているということだ

凄惨なことが起こっている島の様子を俯瞰する安心感が僕らにはあって、その安心感に拍車をかけるような、船からの視点

ひどい現実を目撃しつつも、自分らは他人事でいられる絶妙なポジションが、船上だ。

このことを意図してエンディングが作られているのかは定かではないが、このアプローチは僕の好みだ

こういうものを具体的な映像として生み出せる人間になりたい

その他

海から流れ着いた物を焚き上げるという文化。

本当にあっても良いその文化の存在価値が脚本によって種明かしされたとき、この物語は本物だと思った

あとは、一見スピリチュアルな現象だが、そこにはしっかりとしたSF要素がある

この運びはひぐらしのようだ

島特有の隔離された社会

島特有の民族的な不気味さ

僕はもともと島が好きで、それは絵でも、ゲームでも、あらゆるところで島に似たロケーションを作ってきた

今作っている自主制作も、宇宙船だ

それは、そもそもこの世界自体が隔離された空間だと思っているからだ

その境界を見える範囲に収めようとすると、島、宇宙船、になる。

川、山、概念上の境界

そういったものに囲われた中に魅力的な物語が生まれると思っている

なので僕はそもそも島が舞台の作品が好きなのかもしれない

総評

とても面白い作品だった

そして、学ぶことも多かった

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