いよいよクライマックスの制作だ
このクライマックスについては今まで何度も考えてきたが、今。具体的になりそうなのでここで実況する
クライマックスでは、人間が独占していた生命のモニュメントが、本来あるべき姿かたち位置に戻る様子を描きたかった
それこそがこの作品のクラインマックスとしてふさわしい、というよりもそれ以外ありえない
生命の独占と制御というタブーを犯す人間と、その罪に気づかぬまま身勝手にも滅びた人間、
それでもなお人間の亡骸にとらわれ続ける生命のモニュメント。
僕は今ままで、生命のモニュメントを黒点と表現していた
それは良いと思う
ただ、それ以上の踏み込んだ設定を考えられていなかった
それがここ最近。具体的な設定と展開が見えてきた
地球儀を見ていて思った
あのオブジェは人間が自然を制御しているということを最もダイレクトに表現していると思う
それは、この物語で伝えたい人間の負の側面そのものでは?
いや、正確には、上位互換的なポジションにいる存在の愚かさの象徴だ
人間の場合は自然を犯している
その象徴として地球儀はうってつけだと思った
そうすると、単なる球体だと思っていた黒点が星に見えてきた
星は自然、神の象徴だ
それを人間が作ったスタンドに収めて眺める
それはまさしく人間がこの世界でやってきたことだ
だから、主人公ロボがコントロールルームに到着する前は、黒点はスタンドに収められ、白骨遺体のそばに置いてある
その景色自体がもはやこの作品の縮図だ
その黒点に違和感を覚えた主人公がそれを持ち上げる
人間にとらわれていた自然を、主人公が救いあげる
そして主人公はあたりを見回す
すると、少し離れたところに、同じような黒点が複数個あることに気づく
それは地球儀型のスタンドには収められていない
細い棒状のスタンドによりポジショニングされ、それがわずかに浮遊しながら回転している
その中心には同じような細い棒状のスタンド
空白となった棒状のスタンドの周りを、同じような黒点がスタンドに支えられながら回転している
これは太陽系だ
星が本来あるべき姿で回転している
これらをまとめて生命のモニュメントとしよう
それは、生命が自然の状態にあることを示す
そしてその中心にある、太陽にあたる黒点を地球儀のようなスタンドで扱っていた人間が今終わった。
それを太陽系に戻すのが主人公の役目だ
ちなみにこの時、主人公は小難しいことは考えていない
主人公はまねをするだけだ
これは魂の姿を示すという、この作品のもう一つのメッセージによるものだがここでは複雑になるので触れない
ただ、太陽系の太陽以外の惑星が同じスタンドによって回転しているさまを見て、主人公は自分の持っているものをどうすればよいのか、理解する
それは宇宙船と世界と物語を終わらせるものだと理解しているわけではない
ただ、真似をするだけだ
そうして主人公は太陽をあるべき位置に戻した
すると、黒点たちは変化し、そのまま宇宙船の外に飛んでいく
次の瞬間、大きな音が鳴り、主人公は驚く
後ろを振り返ると、シャッターの影にのみ込まれるコントロールルーム、
電子機器、照明、核融合発電、警備ロボ、清掃ロボ、全てが停止する
そうしてすべて影にのみ込まれ、自身も停止し、
暗闇に包まれて、具体的な世界が抽象的になり、宇宙は無に還り、世界が終わる
最後は幕が閉じる
作品の終わりと世界の終わりを演出して、物語が終わる
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