自主制作メモ:作中の言語について

作中の世界は多言語だ

文化がまぜこぜになり、たくさんの人種が同じ空間にいるような世界だ

なので、主人公のロボも、街の表示も多言語で表示されている

というのは世界観での話だが、

それ以前に、今回の作品のありかたとして、当初から言語によらない作品作りというのを心掛けている

というのも、今回の作品にはセリフは登場しない

僕は人間の心情がわからないので、人間を描けない

そもそも人間を絵としても描けなかった

そんな僕ができるのが、ロボを主人公にし、真似をして魂のふりをするロボの結末を表現することだった

これは僕自身だ

人間を描きたいけど描けないので、そういう人間が描く物語は、人間になりたいけど人間になれていない主人公が登場する物語になる

というわけで主人公はロボット、セリフは登場しない

すべてを身振り手振りで伝える必要がある

それは言い換えれば、言語の壁を越えて伝えることのできる可能性を秘めていることでは、と思った

セリフがある物語だったらもちろん、そのセリフの言語でしか伝わらない物語になってしまう

セリフがない物語であっても、作中の世界観が日本、アメリカ、中国など、特定の言語がある国の設定だったら、その国の言葉でしか理解できない

字幕を付けるしかない

そんな中、僕の作る今回の物語は、あらゆる言語で見ても伝わるように作った

というよりも、なるべく多くの言語が同時に見えるようにデザインした

それを脚本によって実現できているかは正直わからないが、少なくとも、特定の言語に絞って作るようなことはしていないので、何となくニュアンスだけでも伝わるとは思う

これに関して別に何かメッセージがあるわけではなく、ただ何となく、そうできそうだからする。というくらいの動機だ

ただ、こういうアプローチをしている作品は珍しいと思うし、2分くらいの短い作品ならともかく、17分の、ストーリーのある作品でこういうことをするのは、脚本や主人公の段階から考えて作らないと成しえないことだ

……というわけでこの作品の一つの価値になる気がしたので、ここで記しておく

プレビズのレンダリングが終わったようなのでまた作業する

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