自主制作メモ:レンダリングの話

最近はもっぱらレンダリングをしている

というか、今この記事も、レンダリング中で手が空いているので書いている

最初期に作ったカットも最近仕上げ、本レンダリングの作業をした

こういうレンダリングというのは3DCGアニメーション制作において一つの試練なのだろうが、僕の作風においてはそうでもない

今回の作品はすべてeeveeでレンダリングしているためだ

ゲームなどで使われるリアルタイムレンダリングエンジンで、さすがにリアルタイムとまではいかないが、だいぶ早くレンダリングできる

↑のカットのようなparticleが混ざった重そうなカットも、20分くらいでレンダリングできた

そもそも、世界観がシンプルなので、レンダリングコストもそこまでではない

世界観、ロボデザイン、脚本を工夫して、手抜き感が出ないでかつ、見ごたえのある画面が作れるように配慮した

初回作品なのであまり難しい物を作ると挫折しそうだ

僕が伝えたいのは、魂は真似事だとか、人間は運命の被害者だとか、そういうことなので、正直世界観も映像も主人公もこだわる必要はない

というわけで、今回の世界観はプリミティブな造形で、ものが浮いていても手抜きだと思われないで、汚れが無くてもリッチに見える。そういう世界観にした

要するに、ものを増やす必要のない、さらに言えば、あまり作りこまないのが正解の世界観だ

なので、レンダリング含め、作業工数はそこまで多くはならなかった

ついでに

手抜きとデフォルメは違う

その違いを言語化でき、かつ、自由自在に操ることができれば、最高の作品が出来上がるのだろう

僕が2Dに惹かれる理由は抽象的世界にあるのだが、それは一歩間違えれば手抜きになりえる

いや、僕からしたらどう間違えても手抜きにはならないのだが、この、手抜きとデフォルメの違いを理解しないままこれに挑戦すると、手抜きのようなものが出来上がってしまう

こむぎこ2000さんが築いたデフォルメの作風に乗っかりがちな今のインディーズアニメ界にもそういう作品が見て取れる

デフォルメというのはフォトリアル以上に難しい気がする

というのも、何か表現したいモチーフの特徴を誇張あるいは維持しつつ、ほかの用を省略するのがデフォルメだが、そういったことを理解しないままデフォルメに挑戦すると、途端に手抜き感が出てくる

↑に書いた文の中の、「モチーフの特徴」を判断するのにある程度のセンスが必要になるからだ

それが重要だと気づけないとデフォルメできる能力が無いということになってしまうし、それを誇張する表現力、焼灼する表現力、そういったものが必要になってくる

ゆえに僕は、デフォルメという行為に結構な難易度を感じている

……なので、昨今の手抜きとデフォルメが交差するような自主制作アニメの絵柄はあまり好きではない

同じような思考回路の元皆絵を描いているのだと思ってしまう

夜にかけるのMVは一周回って新しかったが、あれもデフォルメというよりかは手抜きに近い気がする

ただ、一応断っておくが、手抜きがすべて悪だという気もない

AC部は手抜きに美学を見出している気がして大好きだし、僕も。シュルレアリスム成分を含む動画を誰も来ないネットの片隅で放っていたりする

それとアニメの絵柄が融合した夜にかけるのMVはそれはそれでよい

ただ、自主制作の普遍的な絵柄はどうかとも思う

あれだけ皆が真似するのは高畑勲レベルの革命的演出に限るべきだと思う

もうそれが出尽くしてしまったのはそうかもしれないが、もっと絵の表現を探求すべきでは、

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