自主制作アニメーションの制作がもうすぐ終わる件について

数日後には自主制作アニメーションが完成している予定だ

この作品はかれこれ2年くらい前に思いつき、1年くらい本気で作って、1年ほど放置しつつ、断続的に作り続け、ここ1か月ほど追い込みをかけている。

というような感じになった

これにはいろいろ事情がある

まず、そもそもこの作品を作ろうとしたきっかけから話すと、

たしか、まだ大学生だったころ、十五少女関係で仕事を頂くプロデューサーから、藤田君は作品を作らないとダメだ

みたいなことを言われたことがきっかけだ

それまでも十五少女などのお仕事を頂いていく中で、自分は監督になりたいんですよ。というのをアピールし続けていた

とは言いつつも、何かを作ったり、フリーランスになったりするのが怖いので、バイトとして会社に入り、ひっそりと生きていた

という、言っていることとやっていることが矛盾しているのを指摘され、とりあえず作品を作って映画祭などに出してみたらどうか、というようなことを会食の場で言われた

僕はそこで悩み、考え、作品の構想を練ることにした

そうして生まれたのがこの自主制作アニメーションだ

当時のブログ記事がたくさんあると思うのでそれを見るのが正確だが、

確か、何もないところから自我が生まれる過程と、創るものと創られるものの関係性の残酷さ、

この2つを形にしたいと考えていた気がする

当時はまだ学生ということもあり、そこまで忙しくもなかったので、制作は順調に進んだ

登場したばかりのジオメトリノードやマテリアルノードなど、blenderの各種機能を効率的に使うという、技術的な実験の意味もあった

字コンテ~ダビングまでを同一のプロジェクトで行うというワークフローや、プロットだけを決めて画面のレイアウトを決める前に3D背景を作るというフローも、試してみたいことだった

それともう一つ、X、当時はTwitterだが、

SNSを安定して動かすために、見栄えのする継続的なプロジェクトを持っていたい。というのがあった

今回の自主制作アニメーションはXでもそうだし、CGworldさんのチュートリアル等でもそうだし、いろいろな所で作例として何度も登場した

先に書いた通り、技術的な実験という側面もあったので、その点、権利的に完全クリアな自主制作は技術を説明するときの良い作例になった

インプレッションも稼げるし、仕事にもなるし、という点で、自主制作を作っているという状況は過ごしやすい時間だった

ただ、そうしているうちにどんどん時間は過ぎ、作品に対して自信を持てなくなっていった

そもそも、今の僕は割とセルルックCGみたいな作風だが、自主制作は割とフォトリアル成分も含まれているようなルックだ

3年の間で作風が変化しているというのに、だいぶ前のままのルックというのが引っかかってしまう

あとは、そもそも、こんな人に喧嘩を売るような作品を、大々的に公開してしまっても良いのだろうかという、根本的な不安もある

僕はどちらかというと人間が嫌いな人間なので、やはりそれは作品にも出ている

わかりやすいところで言うと、そもそもロボットが主人公だし、

根本的なテーマとして、人間が行ってきた愚行を人間が生み出したロボが始末するというような構成になっている

それに加え、人間の魂自体も単なる現象の一種で、それは操り人形(マリオネット)だと言っているような作品なので、

これに関してポジティブにとらえてくれるのか、心配だ

心配というのは、作品として公開するのが心配という感じではなく、作品を公開した後に、藤田さんはどういう思いでこの作品を作ったんですか? とか聞かれたとき何と答えればよいのかわからないから心配だ

そんなこと聞いてくれる人間はいないかもしれないが、少なくともポジティブな作品ではないので、それがどう伝わっていくのかまだよくわからない

今回は自分で作った自主制作なので、思う存分自分のダークな部分を落とし込めた気がする

そういう点では個人的には最高の作品になった

それには、完全に自分のフィールドで作ることができたというのもそうだし、あとは、今回劇伴を作ってくださった作家の方の力もあっただろう

先に書いた十五少女のプロデューサーが、第一線で活躍するプロの方を紹介してくれた

今回の作品は特に、無声映画になるので、音楽は重要になってくると思っていたのだが、僕の思っているイメージを拾ってくれてちゃんと音にしてくれるし、

それ以上に、自分も想像していなかった印象が映像から生まれるようにもなったりして、実力の高さを感じた

たぶん、この文章を書いている今でもまだ、実感しきれていないかもしれない

映像に音楽が入って初めて作品の方向性がわかった気がするし、同時に、これが人と作品を作ることなんだなというのも分かった気がした

ただ、この劇伴は公開が遅れた一つの原因にもなった

劇伴作家の方が忙しく、劇中の曲がすべて出そろうのに1.5年はかかった気がする

その間にもちょくちょく進めてはいたが、やはりずっと作り続けているというわけにもいかないので、どうしても制作が断続的になってしまった

結果的には良い曲ができたので問題は無いし、その間にも別のことに挑戦していたりもしたので時間は無駄にしていないが、やはり劇伴制作の時間は大きく影響した気がした

そんなこんなで劇伴も揃い、可能な部分はカットし、映像を作り込みつつ、SE周りの作業。というのをここ最近やっている

今、この記事もレンダリング中に書いているものだ

やはりずっと作っているものなので、ちょくちょく新しい視点が見えてきたりもする

一番わかりやすいのがタイトルだ

タイトルは実のところ、まだ決まっていなくて、今はmarionetteか、stringsかで悩んでいる

ブログ記事を書くときもいつもそうだが、僕は作品のタイトルを最後に決めるタイプの人間だ

どちらかというと、作品を作りながら、自分は何を表現したいのか突き詰めていくという作り方なので、

今に至るまでこれと言って決まったタイトルは無い

表現したいことはもうブログ記事を何本も書いているくらいにあるのだが、それを1フレーズで表す言葉となるとやはり悩む

加えて、今回の作品は無声映画で17分という中途半端な尺というのもあり、シーケンスみたいな感じで章立てしている

そのテキストとタイトルをリンクさせて……というようなことを考えていたら、完成間近まで決まらないという状況になっていた

正直これに関しては今のところ、危機感のようなものは感じていない

伝えたいことはすでに明らかで、それをどんな言葉で表すのが一番良いかを探しているので、締め切り直前に思っていることを頼りにタイトルを決めればよいだけだ

marionetteは操り人形のことで、stringはそれを操る糸だ

ロボットという機械を、自分という領域、自分以外の領域、他人の領域、それらすべてを作った存在の気配、という4つの糸が操る

この構図をどうにかしてきれいに伝えるために、タイトルをどうするか、というのはあと数日のメインテーマになるだろう

というところでレンダリングも終わったので作業に戻る

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