「ジョニーは戦場へ行った」を見た
炎628に続き、名作と言われる戦争映画を見た
戦場で負傷し、肉塊となった若者の物語だ
カラーとモノクロ、現実世界と脳内世界
モノクロとカラーの使い分けがうまい
ここまで大胆に別けて制作、公開できたのは、カラー映画に移行して間もない時期ならではな気もした
現実はモノクロで、冷たい感じがするのに対し、ジョニーの脳内の世界はカラーで明るい
ジョニー自体から見た世界の暖かさでもあるし、ジョニーが脳内だけで持つ五感を表現しているのだろう
ジョニーの脳内の場面は抽象的な描き方をされている
脳内はいつも抽象的だ
それは、人間が見る夢のようなもので、脈絡もない妄想のようなものが連続している様子を表現しているようだった
もはやジョニーの中は精神世界で、いうなれば、新劇場版のエヴァの終盤みたいな感じだ
ジョニーが感じることが何かに比喩されてシュールな世界となって羅列しているさまは精神世界の抽象的な雰囲気をうまく表現していた
作品のメッセージ
この作品は反戦映画だ
ただ、それを、戦争というものを直接描かずに伝えているので面白い
トリッキーなようではあるが、実際は、戦争に行ったらこんなひどい目に遭うよ。というようなことを言っているだけにも思える
ただ、それを、精神世界に取り残された人間の自我という、哲学的な視点から描くことで、2つのテーマを含めている
単に哲学的テーマだけだと、それだけの映画になってしまうし、戦争で重傷を負った兵士に憐むだけだと、それだけの映画になってしまう
戦争で重傷を負った兵士の精神世界を描くということにより、初めて、映画として、脚本として面白みが出ている
何かと何かを合わせる。というのは、脚本の作り方の一つなのかもしれない
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