セル画時代のアニメは背景もキャラもデフォルメされていたし、だからこそ抽象的な印象のまま、具体的なストーリーを伝えることができていた
ストーリーも、具体的とは言ったものの、絵が抽象的なのでその分、表現の可能性が広かった
ゴジラ-1も、全体的には良かったが、なんとなく違和感があったのは、絵のち密さと脚本の解像度が不一致だったからだ
最近のアニメはやたらときれいな作画だし、撮影処理マシマシだし、演技も動きもリアルだ
それは一見良いように見えるのかもしれないが、個人的にはその方向性は本来のアニメからどんどん離れて行っているようにも思える
生成AIとかが出てくるであろう今後の時代を考えれば、大切なのはディテールではなくデフォルメだ
その点、セル画アニメは工数削減的な要因も相まって、高度なデフォルメ技術が発展していた
それがいつの間にか、できることが多くなったおかげで、どんどん作画や色味が窮屈になってきた
日本車がダサいという話ともつながるが、日本人はデフォルメな世界観が得意な民族なので、このままだとダサい日本車みたいなことになりかねない気もする
それを招いているのはクリエイターと消費者、両方の楽しみ方が短絡的過ぎるからだと思う
たくさん作画されていればすごい。という判断基準は幼少期に卒業していてほしい
世の中を知ったことで、他にも愛でるべきものがわかっているのであれば、そっちを愛でるべきだ
想像力で補えるだけの感性があるのであれば、具体的な画面というのは想像の邪魔にしかならない
アニメはそもそも誇張と省略の媒体だが、それがどんどんあやふやになってきている
背景は書き込みすぎだし、影も多すぎだし、顔の輪郭は複雑すぎるし、
パースはつけすぎだし、撮影処理も入れすぎだし、動くものを画面内に盛り込みすぎだし、
いらない情報量が多すぎる
それらすべてをカバーして制御できる優秀なクリエイターがいるコンテンツは良いかもしれない、
実際、そういうコンテンツならむしろ、高度に発展したアニメともとれるのでまだよい
ただ、全部が全部そういう作品ばかりでもない
そういう作品はデフォルメという世界観を認めたうえで作ればよいだけなのに、その考えすらないような作品ばかりだ
そうして作画崩壊とか言われる
今後は3DCGも入ってくるだろうが、それにあたり、今一度、セル画の良さというのをかみ砕いて取り入れる必要があると思う
とは言いつつも、それは難しいことで、自分なりにいろいろ頑張ってい入るものの、答えにはまだたどり着けていない気がする
今月末までには自主制作を完成させないといけない
それが終わって、元気だったら、キャラモデルに挑戦し、いろいろ試行錯誤してみたい
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