この映画についてはいろいろ言いたいことがたくさんある
まず、あまり関係ないことだが、
この映画はおそらく公開当初、テレビで見た
そのころはまだ幼少期で、最初のライブで観客が2階席から落ちて救急車で運ばれるところと、そのあと乱闘するところのみを覚えていた
もちろん今のように考えながら見ていたり、そもそも最後まで見ていたかも怪しい
ただ、冒頭を見てその記憶がよみがえってきてなんだか懐かしい気分になったので一応書き残しておく
そして本題の映画について、
映画としての出来は良かった
ちゃんとエンタメ作品になっていたし、舞台背景もおもしろかった
物語もシンプルで分かりやすかった気がする。ギャグっぽい見せ方も含まれていて楽しかった
ただ一つ違和感があるとするならば、子供を産む下りは必要だったのかな? ということだ
不良少年たちの周りに一本筋が通った話があるが、それとは別に、出産に関する話がある
もちろんそれによって、話が希望的なものになるというのは理解している。それによってクライマックスも感動的になった
ただ、その展開が不良少年たちの話とはあまり関係なかったのでは? と思ってしまう
出産の展開がなくてもこの映画は成立してしまうので、脚本的に、その展開は単なるとってつけたような展開だと感じた
とはいえ、これだけの賛否両論ある問題をエンタメ作品として十分見れる映画にまとめているという時点ですごい作品な気がした
賛否両論については火を見るよりも明らかだが、朝鮮と日本という話題なので、やはりそこういう目で見られる映画だ
僕は、朝鮮とか日本とか関係なく、民族同士違いを認めつつ仲よくすればよいのになという、ヒッピーみたいな考え方なので、朝鮮人と日本人の繋がりをテーマにしたこの映画は良いと思った
この監督自身、どういう思想でこの映画を撮ったのかはわからないが、僕と同じような思想を持っていると受け取った
この映画のセリフに、「歌っちゃいけない歌なんてないんだよ!」みたいなセリフがあるが、それがすべてだと思う
それに、映画の中には、フリーセックスのために外国に行くような人間も描かれていた
その人は終盤、ヒッピーみたいな恰好をして、平和な壁画を描いていた
なので、監督は朝鮮とか日本とかではなく、民族同士の友情、愛情をテーマにしたかっただけなのでは?
もしこの監督がアメリカ人だったら、ロシア人との恋愛映画を作っていた気がする
その場合、この映画に対して朝鮮人がどうのこうのという批判をするのは筋違いだろう
さらに言えば、この監督のほかの作品は別に、思想強めの作品というわけでもない
たまたまモチーフに選んだのが日本と朝鮮。と言うだけな気がした
こういう、何かしらの具体的なモチーフを取り上げると必ずその界隈の人が盛り上がってしまうので、具体的なモチーフすらも使わない見せ方で思想を伝えるしかないのだろうか
そう考えると、宮崎駿のような0から世界観を作って思想を伝える作家は、どこにも波風を立てないので改めてすごいなと思った
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