過去に見たコンテンツの中でトップレベルに好きな作品だった
アニメだとサニーボーイが好きだが、アメデジはそれに加え、不条理系の良さも含んでいるので、最高の作品だった
世界観について
のっぺりした世界観がプリミティブで良かった
本来はカオスな人間の心がそういうのっぺりした空間にあるギャップが良い
それに加えて、世界観自体が永遠に続く時間のような雰囲気で、のっぺりした世界観、永遠に続く楽しい空間のような雰囲気を感じた
backルームズできな良さがある
現実世界にはしがらみや嫌なことがたくさんあるが、そういったものがないこの世界は現代人の心に刺さるのかもしれない
僕にも刺さった
砂漠が好きなのはこういう世界観を感じられるからだ
ただ、アメデジの場合は、ケインという、明確な脅威が常に存在している
ここがとても良かった
ハイジもそうだが、明確な脅威が無いと単なるエッセイになってしまうので、その点、ケインがいることで、明確な目的が物語に生まれるし、
それによって人間関係もかき混ぜられているような気がした
ここが、サニーボーイや、似たような作品だと漂流教室にはないような、良さを生んでいた
ぼくらの、みたいな感じだ
ただ、ケインもポムニたちもみんな不死なので、この緊張状態が永遠に続く
横暴な人間を刺激せずにいないといけない。そういう緊張感が人々のトラウマを掻き立てる
それに加え、不条理系の良さも含んでいる
終盤、ケインが暴走した時の暴力描写にも似た展開はとても良かった
痛みやグロテスクなものに対して具体的に映像化しているのは、そういうことに対する解像度が高い証拠だ
ジャックスの皮がむけて中身があらわになっている場面とか、とても良かった
ルックについて
blenderで作っているのかはわからないが、ゲームっぽい見た目で、作るのが簡単だろうな、と思った
ディズニーみたいに、PBRテクスチャを張るような3DCGではないので、工数もそこまでかからなかったのだろう
しかも、大部分が同じ空間で話が進むので、シーンをたくさん作る必要もない
これについては、世界観で工夫して完ぺきな作品を作るというアプローチで、それはとても高度なことだ
僕も、前回の自主制作ではキャラクターがいないというのをテーマにして作品を作ったがそういうことだ
アメデジは質感が安っぽいというのを世界観に含めている
なぜなら舞台がゲームの中だからだ
ここで、ディズニーとかピクサーみたいなゴリゴリのハイディテールなルックにしてしまうと、舞台がゲームということを無視することになるのであまりよくない
そして、いうまでもなく、それは同時に工数削減にもなっている
無理に何かを作るのではなく、その時にできる限りのことを考えたうえで世界観の時点で割り切ることができれば、最適解にたどり着ける
アニメだと、ピンポンみたいな感じだ
アメデジはその点、コンセプト段階から絵的に完ぺきなアプローチをしているので、理論上、完ぺきな作品、ルックになっている
キャラデザについて
この作品のキャラクターは基本的にレベルが高いが、
特に、ポムニのデザインはワンランク上の、とても良いデザインだと思った
そもそもがダークな世界観なのに対し、カラフルな目とカラフルな服装
目の下にある赤い模様はチークのようであってクマみたいな感じにも見える
世界観的に、ずっと無理して笑っているような作品だが、それとキャラデザに含まれるポジティブで楽しい要素とのギャップが良かった
後は、先ほどのジャックのデザインもとても良い
本来かわいいはずのウサギだが、目は四角いし、目も口も大きいし
あとは先ほど触れたような、皮が剥がれて中身が出てくる感じとか
一昔前のおもちゃ、子供の頃遊んだおもちゃ、そういう雰囲気を思い出す
みんな、ケインのおもちゃなのか、
いや、そもそもこの世界観自体がゲームというおもちゃか
そういうテーマをデザインに落とし込みつつ、ギャップを取り入れ、見る人がこのキャラクターをどう解釈するのか、という印象をコントロールする、とても高度なデザインだと思った
クライマックスについて
個人的には、このクライマックスは最悪のバッドエンドだと思った
サニーボーイとかなら、一応は現実世界に帰れているが、
アメデジの場合は、帰れていない
ケインと和解して良い感じになっていると思わせているのかもしれないが、実のところはケインとか、バグるとかは永遠という時間の前ではどうでもよいことで
最悪なのは、永遠に終わらない限られた世界とメンバーで死ぬことができないという事実だ
たぶん、この登場人物たちは体感時間で何百年か過ごしたころから壊れ始め、争った末に、最終的には全て止まるのだろう
それまでの耐えがたい苦痛を予感させるエンディングだと思った
たぶん、そんな見方をしている人は少ないのだろうが、
個人的には、それも含めてダークな世界観。ぱっと見は楽しいものなんだけど、実のところは最悪なものなんだという、不条理系みたいなものを感じられる、とてもよいクライマックスだった
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