浅草キッドを見た
PCが壊れていて本格的な作業ができないので、浅草キッドを見た
北野監督映画が好きなのと、最近ネットフリックスに入ったということもあり、オリジナルコンテンツということで、前々から気になっていた作品だ
全体的には楽しい作品で、もちろん、当時を生きていたわけではないが、なんとなくその当時の雰囲気が伝わってくるような作品だった
カメラワーク、アングルについて
この作品の監督は劇団ひとりだ
僕は芸人としての劇団ひとりしか知らなかったが、映画を撮れるのはすごいと思った
カメラアングルについてまず感じたのが、引きのカットが少ないことだ
この作品の場合。演者にカメラが比較的近い近い印象が今でも残っている
それにより、あのフランス座、浅草の下町の狭い感じをうまく表現している
狭くて息苦しい感じを表現するのには良い手段だ
ただ、それとは別に、カメラは動かしすぎだった気がする
カメラをゆっくり動かして画面に動きをつけようとしているのかもしれない
ドラマなんかはそうなのかもしれないが、お金かけて作る映画なので、カメラをゆっくり動かす以外の手法で見る人を飽きさせないカットを作る工夫をする必要があった気がした
とはいえ、そもそも映画作りはとても難しい技術で、
映画と呼べる映像を作れる時点で、才能は十分にある気がした
やはり、分野によらず、一流の人間はコンテンツを咀嚼できる目があるのかもしれない
最初、監督が誰だか知らないで見始めたが、
見終わるまで、ドラマとかを普段撮っている監督の作品だと思っていた
特殊メイクについて
特殊メイク感はやはり少し気になってしまった
映画冒頭や、終盤など、大事なシーンなので、そこで疑いの目があってしまってはいけない
そもそも、そんな大事なシーンで、特殊メイクの技術に左右されるような作りにしてしまうのもどうなのかな、と思った
むしろ、北野武に似せるのではなく、全く別の人にするだとか、もしくは本人が登場しても大丈夫なように構成を工夫するだとか、
特殊メイクで解決しようというのは意外性が全くない手法なので、せっかく多くの人員を割いて映像を作れるのだから、もっと工夫があったほうが良い気がした
あとは、若かりし頃のたけしさんを演じる役者さんが、面影のあまりない役者さんだったのが良かった
観客が見たいのは、北野武の昔の話であって、若かりし頃の北野武そっくりさんではない
作り物である以上その再現度には限界があるので、作り物であるということを認めた構成にすべきだ
その点、北野武に寄せた役者になっていないところは良かったと思う
ただ、顔が引きつったような演技がたまにあったが、
実のところ、あれはバイク事故による後遺症ではないか?
時系列的に、バイク事故に遭う前から引きつっているのはおかしくはないのか
最後、タクシーに乗る場面のセリフ
タクシーに乗る際、お釣りを返して。みたいなセリフがあったが、
あれはもっとサラッと流す、あるいはあのセリフは無しのほうが良かった
あれのせいで死亡フラグが立ってしまったのがバレバレだ
弟子をタクシーに乗せ、そのセリフを言い、酔ったまま家に帰る
その後死んでしまいそうなオーラが漂いまくっていた
その後の展開への布石を敷くのは良いが、もっとサラッと言い、告別式でそういえばそんなこと言ってたな、くらいに思い返されるのが最も効果的な気がした
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