ロボットアニメで思い浮かべるのはエヴァンゲリオン(テレビ版)だが、あの頃の作画を思い返すと、安っぽくはなかった
3DCGが使われていないからというのもあるだろうが、それはクリティカルな答えでもないと思う
3DCGが普及してきたことにより、レイアウトも特に何も考えずに作ることができてしまうようになった
例えば、ロボットが歩くシーンで、セル画時代は接地面を映しているカットが少なかった気がする
ただ、3Dが生まれてからというもの、接地面を映すのは大変だという制約がある程度取り払われたので、そういうレイアウトを描いても特に問題にはならなくなった
いや、セル画時代もデジタル時代も、例外はあって、接地面を映すか否かはどの時代でもあったりなかったりかもしれない
ただ、少なくとも、接地面を表現することに関して昔と比べて難易度が下がった気がする
そして、ロボの接地面を映すカットは個人的には良い風に働かないことがほとんどだと思っている
ロボに限らず、キャラクター全般に言えることだとは思うが、
接地面によりつながったロボットと背景はその位置関係が明確になってしまうので、視聴者に想像の余地を与えないことになる
マスクをしたら美男美女に見えるのと同じだ
アニメの画面は必要のない情報は徹底的に排除すべきだ
その点、昔のセル画は取捨選択しないと空間を表現できなかったので、必然的に無駄のないレイアウトになることが多かったのでは
僕はアニメの現場にいない人間ではないので一概には言えないが、昔は技術的な制約により、洗練されたレイアウトでないと映像化できなかったため、メカが安っぽくなっていなかったのでは
それに対して今は違う。何も考えなくても画面が作れてしまうので、安っぽい画面が出来上がってしまいがちだ
もちろんすべてのアニメがそうというわけではないが、見ていると、レイアウトに不必要な情報が混じっているカットが多い
そういうところもセル画アニメが良かったと言われる一つの要因なのかもしれない
あとは、細かいところで言うと、
ベジェ曲線的なアニメーションが多用されることで、動きに重量感がなくなっている
3DCGとはあまり関係のない話かもしれないが、何かのアクションの最初から最後までを一つのカット、一つのカメラで見せようとしてしまう
というようなところもあるだろう
あとは、状況説明的なカットも、本当に状況説明しかしていないようなアングルになってしまていたり、
近年のロボットアニメの安っぽい感じはそういう、3DCG含め、作画のデジタル化によって起こっている気がした
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