今まで数々の戦争映画を見てきた僕だが、西部戦線異状なしはまだ見たことが無かった
1930年の映画なので、第二次世界大戦よりも前の戦争映画ということになる
第二次世界大戦前の反戦映画を見たのは初めてだ
反戦メッセージについて
戦争をしてはいけない。というような直接的なメッセージではなく、戦争によって生まれる悲しみや苦しみ、当事者以外の無責任さ。を淡々と描いているような感じだった
特に、映画後半、クライマックス前、
酒場で老人たちがテーブルに地図を広げて、次はどこを攻めるかというのを言い合う展開はとても良かった
あの画面だけで風刺画になっている
実際の戦場から帰って来た若い兵士の前で無責任に言いあう姿は、戦争を引き起こす支配層と、戦争を行う若者、兵士、社会的弱者の構図をそのまま見せつけているようだった
若い兵士はあきれて立ち去り、その先で、また新たに兵士になりそうな青年たちに自分の考えを伝える
そこに至るまでにはたくさんの展開があるが、それらは基本的に反戦を訴えつつ、コメディも忘れずに入れてきているところがまた良かった
炎628とかだったら完全に笑う場面は無いような映画だが、西部戦線異状なしに関しては、ちゃんとエンタメ作品の系譜を踏んでいる
過度に残酷な描写もない
ソフトな出来なのに対し、ちゃんとメッセージを伝え、風刺画のような展開を作っているところは、ジブリ映画みたいな魅力がある気がする
カメラワーク
カメラワークも良かった
ドイツとフランス?の兵士が塹壕戦で攻めあっている場面、
白黒映画で画質も悪く、敵か味方かがわかりづらくなりそうな場面だが、
ドイツ側は画面右から左へ、敵側は画面左から右へ
という法則を決めているためか、混乱せずに見ることができた
この場面の後半でも、機関銃で横方向に一掃される兵士たちを機関銃と同じ動きのカメラで撮っているというアイデアも面白かったし、
そのカメラワークが後半は、全く逆の向きになり、攻守が逆転したということを伝えていたり、
言語化すれば当たり前かもしれないが、それを違和感なく、映像に落とし込んで、実際にこういった複雑な展開を直感的に見る人に伝えている時点ですごいと思った
その他にも、凄みを感じるアングルがいくつかあった
まとめ
100年近く前の映画なのにここまで学ぶことが多いというのもすごいと思う
戦争映画となるとどうしても残酷な描写だったり、難解な展開が多くなりがちだと思うが、この映画は比較的ソフトに、戦争の悲惨さを伝えられている点で、現代にも通じるくらい見る価値のある映画だと思った
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