「地獄少女」

地獄少女 宵伽_1
©地獄少女プロジェクト/宵伽製作委員会

地獄少女は2クールを含む4期までが制作されている結構長いアニメだ

だいぶ前に3期まで見たあと、しばらく中断していたが、最近、4期を見たので一応、すべて見たということになった

ストーリーは、ものすごくざっくり言うと、嫌な奴が地獄に落ちる。みたいな感じだが、

ただ、そこに、地獄に落とした側も地獄に落ちるという条件が付いてくる

それも、例えば、勘違いで地獄に落としたり、落とされたり、

いろいろ趣向を凝らし、面白い話に仕上がっている

後半に行くにつれてカオスになっていく作風も面白かったし、

後半に行くにつれて強まってくる胸糞感も良かった

本当は良い人なのに、勘違いから地獄に落とされようとする人も、表情一つ変えることなくあいは地獄に運んでいく

見る人はおそらく、途中から、閻魔あいたちが本当の悪者なのでは? というような気持になるだろう

僕もそう思った。

無実の人を永遠の地獄に閉じ込めるのはあまりにも残酷だと

ただ、それに対し、最終回付近で地獄少女なりの答えが出てきた

地獄少女という役職そのものが罪だ

まるで、絞首による死刑執行時。床を下すためのボタンを押す刑務官のように、

いや、刑務官は何も罪を犯したわけではないので正確な例えではないかもしれないが

僕が言いたいのは、人に罰を与える行為自体がすでに罰だという構造だ

床を下すボタンはなぜ複数個あるのか、

それは、一人でそのボタンを押したら、そのボタンを押した人が殺人者みたいな風になってしまうからだ

だから、複数のボタンが存在し、どのボタンによって床が下りたか、死刑執行をしたのかわからないようになっている

こういうことをしてまで、罰を下す人の精神状態に配慮している

その点、地獄少女の閻魔あいは、すべてを知り、自分の中でこの人は悪人ではないと判断してしまうような人も、ひとしく地獄に送り出している

それ自体が罪だ

人を呪わば穴二つというキーワードがあるが、

それをシステムとして忠実に運用するためにある地獄少女もまた、罪を償う罪人で、地獄に流すという行為自体も罰になっている

この構造はテクニカルだと思った

二重の意味で、人を呪わば穴二つだ。

ストーリー自体も、割と単発な話が多く、見やすい印象だったし、

現代に実際に存在する社会問題を取り扱った回も多く、楽しめた

あとは、地獄少女のタイトルロゴは個人的に、全アニメの中でもトップレベルにかっこいいものだと思う

OPEDも良い曲が多かったし、

ちょっと長いアニメだが、面白い作品だった

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