
一昨日、香港から帰ってきた
僕の香港への思いについては作品を見てもらうのが一番早いと思う
創作初期から香港をモチーフにした作品を多く作っていて、最近では他の文化も取り入れてはいるが、依然として、やはり、香港には強く惹かれるものがある
そんな僕なので、香港は絶対楽しいだろうなと予想していたのだが、その予想を超えて、楽しい場所だった
1日目

香港国際空港の様子
すでに、山の稜線が日本のものとは違うことに驚いた
日本の山をそのまま縦に引き伸ばしたような印象で、空気がかすんでいるのも印象的だ
今年の夏、アヌシーに行った時も、空気がかすんでいてきれいだったが、香港も似たような印象だ。
むしろ、日本が澄んでいるのかもしれない

空港からは香港駅まで直結する電車で移動する
車内はとても空いていて、きれいだった
今、日本と中国との関係が冷え込んでいるが、香港に行くのも危ないのでは? と心配だった
ただ、全然そんなこともなく、治安もよいし、人も優しかった
香港人、もしかしたら中国人だったかもしれないが、抱いた印象としては、不愛想だが優しい。ということだ
旅の途中で現地の人たちとも接したが、皆、不愛想の割には優しい
今回、なんとなくだが、香港や中国の空気感みたいなものを理解できた

中国大陸の雑多な建築もそうだし、豪快な話し方もそうだし、
みんな運動靴みたいな靴を履いているのもそうだし、髪を染めている人が少ないのもそうだし、
すべて、豪快な国民性。というのの結果生まれているものだと理解できた
上の写真右側にも映っているが、香港ではやたらとベランダなどを増築していて、その中には竹の足場で雑に作られたものも多い
香港は今でも竹の足場が使われているので、鉄パイプのようなものはない。というのも驚きだが、
そういう工事用の足場をベランダみたいに使ってしまうような豪快さは改めて、大陸の人の特徴なんだなと思った
フランス、香港と見てきたが、むしろ日本人が静かすぎるのだと思う
日本人は他人を恐れているのかな、というような気がした

そんなこんなで尖沙咀のホテルに到着し、すぐにスターフェリーに乗って香港島に向かった
スターフェリーはものすごく古いフェリーで、木造だった
木造のフェリーなんて日本ではもうほとんど見ることができない気がするし、それがいまだに現役で、過密ダイヤで運行されている
100年以上前の建物が今も現役で使われている名古屋市役所を思い出して、胸が熱くなった

対岸に見える中国銀行タワーは、シムシティ4で目に焼き付けてきた建物だ
ほかにも、香港上海銀行含め、セントラルのビル群の写真は幼少期からずっと見てきた
そういう景色が目の前にあることに圧巻だった


香港島に着いてからは、文武廟に立ち寄りつつ、街並みを見て回った
歩きやすい街ではないというのは写真で一目瞭然だが、行ってみて気づいたことが、歩行者の導線が割と整っていないということだ
中心部は歩けるような環境だが、少し山のほうに行くと、歩道は途中で切れ、ほとんど高速道路みたいな、対面通行の高速道路みたいな道になってしまう
そもそも、道の線形もよくないし、車もバンバン飛ばしている
横断歩道も、一時停止しない文化のようだった
歩行者優先というような感じではないような気がした

この日は道に迷いつつ、結局、タクシーを拾い、ホープウェルセンターにあるビュッフェで夕飯を食べた
もう10日ほど前に予約していれば、窓際の席を予約できたようだが、すでに埋まってしまっていた
このレストランは香港唯一の回転式レストランで、ホープウェルセンター自体も、昔の香港の写真に写っているような、古い建物だ
ちなみにこのビュッフェは15000円以上したが、景色もよいし、食事もおいしいし、接客も親切だし、大満足だった
ドレスコードがあるような記載を見つけたが、正直、そこまで厳密ではないようで、いろいろな服装の人がいた
あとは、このレストラン自体、地上60階くらいにあるので、眺めがとても良い
最近、香港のビル内の展望室がどんどん廃止されている
この旅行をした時も、こんなにビルがたくさんあるのに、展望室は0だし、景色を眺められるような高所の公共スペースも0だった
唯一残るスカイ100も、この時は運悪く改装中で営業していなかったので、本当にこの大都市に展望室が無いという状況になっていた
というわけで、このホープウェルセンターのビュッフェを食べに来た
2日目
一緒に行った高校の友達のいびきがうるさいのと、香港が楽しすぎて興奮してしまったせいで、一睡もできなかった

ホテルから改めて建物を眺めていると、日本との違い、上の階との間隔の狭さを実感する
空港に着いた時から感じていたことだが、やはり地震がない香港の建物は床も薄いし、梁も柱も細い気がした
それはホテルの部屋から眺める街の景色からも感じ取れることで、明らかに上の階と下の階の間隔が狭く、窓がビチビチに詰まっているような外観をしている
あとは、色のついた窓も多い印象だ
日本だと最近は古臭い印象を与えてしまうからなのか、窓は無色透明なのが基本だが、香港には、茶色い窓や青っぽい窓、果ては金色の窓など、様々な色の窓があった
個人的には、色のついた窓は見ていてワクワクするので好きだ
外と隔てられている感じに安心感を覚えるのかもしれない
もちろん、外から色のついた窓を見るのも好きだ
日本ではそういう窓が少なくなってきているので寂しかったのだが、香港の建物は割と、窓に色がついていて、それも見どころだった

あと、これも初日に思っていたことだが、
やはり、植生が南国だった
沖縄などよりもずっと南にあるので、当たり前だが、この大都会と南国の植物が共存している姿が新鮮だった
今まで、香港のイメージはビルだけだったが、そこに南国という新しい要素が加わった気がする
木々が青く大きいのもそうだし、なんだかマングローブみたいな植物が街路樹として生えていたり、
あとは、葉っぱから根っこみたいなのが垂れ下がっている、植物園の温室にありそうなものがやたらと生えていたり、
意外と南国の要素もあったんだな、と実感した


そのあとは、九龍城砦公園に行った
僕みたいな界隈の人からしたら聖地みたいな場所だ
このスペースに数万人も住んでいたようなので、想像するのも難しいほどだ
公園内には城塞時代の姿を残すものはなく、気配すらもないような普通の公園だった
公園周辺は、カイタック空港時代の名残で、低い建物が並んでいたのだが、今はその空港もないので、新しい高層マンションがちらほらと建ち始めている
もう20年くらい早く生まれていたらクーロン城にも来れたかもしれないし、香港アプローチも体験できたかもしれない
という、寂しい気持ちは香港に来る前から定期的に感じていたが、今、ここ数年で香港はまた激動期を迎えている
イギリスから中国に返還されたのを機に、中国化が進み、それに応じて衰退もしている
まだ香港人が残る香港を感じられたという時点で、今の香港もまた失われていくものなのかもしれないな、僕みたいな小市民にできるのは、失われる前に訪れて五感に焼き付けることだけなんだな、
と思った

その後、嗇色園黄大仙廟という寺院に行った
お祭りのようなものが行われていたらしく、とてもにぎわっていた
日本だと、お寺や神社はもっとシックな色合いの場所だが、香港では先日に行った寺院も含め、ビビッドな感じだった
マンション等の建物とは逆に、趣のようなものはあまりなく、可能な限り原色の色で塗っているような、そういう印象だ


その後、モンスターマンションに行った
いろいろな作品の聖地になっている場所で、たくさんの観光客がいた
香港は全体的ににぎやかで、音も光も飽和しているような場所だ
ホテルからも見えたが、ネオンサインの光が住居の窓に思いっきり当たっていたり、団地の地上階に市場があって、匂いがきつそうだったり、
モンスターマンションのように、観光客がたくさんいるようなマンションもあったり、
そもそも、建物の建ち方を見る限り、風通しも日当たりも悪そうだ
日本だと、日照権の関係もあり、屋上部がバッサリと切り落とされたようなビルが多いが、香港にはそれがない
というよりも、屋上部が切り落とされた形状のビルというのは割と日本独自のものだとも思う
そういう、国民性や気候などの要素の結果生まれるものが建物や都市なので、僕はそれらを眺めるのが好きなのかもしれない
そして、香港という街は、国民性も大胆だし、人口密度、歴史的背景、気候、どれをとっても世界トップクラスにユニークだ
だからこそ、他では見られないものがたくさん見られる場所になっている

そのあとは、香港トラムに乗った
世界で唯一、2階建ての路面電車だ
2階建てというのはイギリスの影響なのかもしれない
同時に、狭い香港にマッチした、合理的な乗り物だ
実際に乗ってみた香港トラムは、乗り心地がだいぶ悪かった
おそらく、サスペンションの類はついていないと思われる。
路面の振動が直に伝わってくる。台車にでも乗っているかのような乗り心地だ
ただ、台車とは比べ物にならないほどの高さがある
台車のような乗り心地で、結構なスピードで走るので、最初は結構怖かった
周りの二階建てバスがすれすれを通るのもスリリングだったし、そういうバスが通るからこそ、スピードを出して走ってるのかもしれない
ここでも大陸の大雑把な文化を感じた

すき家もあった
香港には思いのほか日本語が多く、日本語のCM動画が巨大な街宣モニターに映し出されていたり、
あとは、コンビニに入っても、日本語の商品が多くみられた
日本で見たことがある商品もたくさんあったし、中国で作られたものにおかしな日本語が添えられて売っているようなものもあった。
来る前は、治安が心配と思い、なるべく日本人だとばれないようにしないといけないと思っていたが、来てみると、日本を排斥しようという風潮は全く感じられず、むしろ好かれているような印象も受けた
香港は街灯が少ないような印象だった
それがまた絵になる
ネオンサインなどで路面が照らされるのもかっこいいし、香港トラムから見ると、トラムのレールにネオンサインが反射している様子がアジアに来たということを強く感じさせる光景となっていた
トラムの車内も、ネオンサインでカラフルに照らされるような感じでかっこよかった
窓が全開というのもあり、乗り物というよりもアトラクションというような印象の体験だった

その後、100万ドルの夜景を見に行った
周りが山で暗い分、セントラルの明かりが一層明るく見えた
暗い場所から眺める明るい場所なので、きれいに見える
香港の場合はもともと明るききらびやかな大都市だし、それを真っ暗な山の中から眺められるので、それはきれいだった
これも大陸の文化だろうが、やはり日本の街明かりとは全然違う
カラフルだし、きらびやかで、ダイナミックな光らせ方をしている
香港の若干かすんだ空気にも拡散し、スケール感も感じられた
実際のところ、香港自体は世界の都市と比べると面積的には大きくない
それでも、巨大な街だと感じるのは、香港の建物の天井高が低かったり、床が薄かったりするからなんじゃないかな、と思う
一緒に来た友達は、目がよくなった気がすると言っていたが、それは、本来だったら見えなくなるくらい遠くに見えるであろう街明かりが、香港の場合は物理的に凝縮されているので割とすんなり見える
というところにあるのではとも思った
3日目

3日目の朝、時間的には昼だが、
地元のローカル感のある店で食べた
ここまで、ビュッフェを食べたり、つけ麺を食べたり、特に香港っぽいものを食べてきていなかったので、入ってみた
メニューはよくわからなかったので、google翻訳に助けてもらい、牛肉の入ったシュウマイのようなものや、春巻きを頼んだ
味のほうは、やはり、日本人の口には少し合わなかった
特に僕は食べ物に関する拒絶が強いタイプの人なので、合わなかった
これはご当地の香りなのだろう
香港という名の通りなのかはわからないが、街中でもいろいろな匂いがした
お茶の匂いや、香水の匂いもした
この、ローカルな店の食べ物も、なかなか独特な匂いがした

その後は別行動した
実はこの日まで、まともに睡眠できていなかった
初日は全く眠れなかったし、次の日も、寝ている時間よりも起きている時間のほうが長いような感じだったし、
眠れなさ過ぎて、2日目から玄関に布団を敷いて寝たりもしていたが、それでも眠れなかった
というわけで、この日は本調子が出ず、目の奥がずっと痛むような感じだった、
そのため、軽鉄を見に行く予定を変更し、香港トラムで座りながら観光することにした
上の写真はケネディータウン付近で撮ったものだ
ここはトラムの終着点になっているので、ここでスタンバっていれば席を確保しつつ、最も長くトラムを楽しめる
今更だが、香港ではオクトパスカードという、日本でいうところのスイカカードみたいなものがあって、それをかざすだけでトラムに乗れる
トラムに限らず、地下鉄でも使えるし、コンビニでも使える、本当に便利なカードだ
これを使い、一回60円くらいで、1時間以上座って香港の街並みを移動しながら楽しめる、
香港は基本的に物価が1.5~2倍くらいと、高い印象だったが、トラムと地下鉄とタクシーは異様に安い
お金を気にせずに移動できるのが楽だった



トラムについては前日と同じルートなので、あまり詳しくは書かないが、やはり、昼間来るとまた違った印象になるので良い
セントラルは近代的なビルが見られるが、そこから外れるとまた趣のある街になる
写真や動画を撮りまくっていたが、途中で一眼のほうのSDカードが切れてしまい、写真があまり撮れなかった

行き先を見ずに乗ったトラムがハッピーバレー行きで、支線の景色も見ることができた
終点で一度降りる雰囲気だったので降り、再度乗車して尖沙咀にあるホテルに向かった
向かうときはまた香港島に戻ってトラムに乗ろうと考えていたが、地下鉄に乗って海峡下を渡っているあたりで戻るのが面倒に感じ、ホテルで休んでからはシャムスイポーに行って散策することにした

シャムスイポーの景色も中心地と違った良さがあり、香港の下町のような、さらに一段と趣深い世界観に浸ることができた
頭上にせり出した看板は香港名物だが、年々その数を減らしているらしい
香港島などの中心地にはあまり見られなかったが、シャムスイポーはじめ、九龍半島ではちらほらと見ることができた
が、こういう景色も徐々に見れなくなるのだろう
香港に地震はないが、代わりに台風は多い
そして同時に、人間と同じく、看板も老朽化する
だから、こういう昔ながらの景色が見れなくなるのは不可逆的で、抗いようのない時の流れそのものだ
だからこそ、今しか見られない景色を、老朽化する前の体で見に行くことは大事だ
お金と時間があれば、イエメンとかも行きたいな、


結局、頭痛よりも好奇心が勝り、シャムスイポーから尖沙咀まで、8kmほど歩きながら写真を撮りまくった
道中の旺角エリアは香港島に迫るような都会で、なんとなく、若い人も多かったので、渋谷みたいな印象を受けた
この道沿いにずっと、20階はあろうかというビルが壁のように並んでいる
それもただのビルではなく、室外機が大量に張り付き、ハンドメイドのベランダみたいなものがくっついていたり、看板もたくさん設置されていたり、
香港島以上に要素の多い街並みだった気がする
ちなみに、この通りにサイゼがあったので、そこに入って翌日の飛行機のオンラインチェックインをした
サイゼではプリンを食べたのだが、これが日本で食べたことのある味のような気がした
パルマ風スパゲッティもないかなと探してみた。それらしいメニューはあったが、確信が持てないのと、中途半端な時間だったので、食べないでおいた
サイゼの注文形式は日本と全く同じで、スマホのURLを読み取って注文する形式だった
値段は日本の1.5倍ほどはした気がする
ちなみに、サイゼは日本よりもあるんじゃないかってくらいに高密度にある

適当に歩いてもサイゼに行きつくくらいある気がする
次回香港に行ったとき、リベンジしたい
4日目
4日目は帰るだけの日だった
香港国際空港を15時に出発するような便だったので、そこまで急ぐこともなく、ゆっくり移動して余裕をもって飛行機に乗れた
道中、一回改札を出たのだが、そこでオクトパスカードの残高がマイナスになった
スイカとかだったらマイナスになることはないが、どうやらオクトパスカードはマイナスになるようだった
チャージしたらちゃんとマイナス分が引かれ、チャージされた
このオクトパスカードは簡単には返金できないようなので、ぴったりに入れるのがよいかもしれない
僕はどのみち、また今度香港に行く気がするので、そのままにしておいた
まとめ
総じていうと最高に楽しかった
フランスの5分の1以下の旅費だったが、大満足だった
たくさんのことを学べたし、ピークトラム、香港トラム、スターフェリー、どれをとってもアトラクションのような楽しさがあり、まったく退屈しなかった
興奮して眠れないくらい、楽しかった
香港人も優しく、不愛想で日本人には誤解されやすいのかもしれないが、フェリーの行き先で迷っていると声をかけてくれたり、日本語で話してくれたり、嫌な感じは全くしなかった
今まで、写真でしか見たことがない香港で作品を作っていて、それはそれで夢を見れたので良かったのかもしれないが、
先日、香港に行ってきて、さらに解像度が上がった
定かではないが、東南アジア、発展途上国に行ったら価値観が変わる。みたいなことをいろいろなところで聞くが、香港でもそういう新しい価値観を開花させられた気がする
今後の作品作りに生かしていきたいです。
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